○古賀市公害防止等生活環境の保全に関する条例
平成17年3月29日
条例第1号
古賀市公害防止条例(平成13年条例第24号)の全部を改正する。
目次
第1章 総則(第1条―第5条)
第2章 公害の防止(第6条―第8条)
第3章 生活環境への負荷の低減
第1節 地域の清潔の保持(第9条―第13条)
第2節 生活排水による水質汚濁の防止(第14条・第15条)
第3節 悪臭等の防止(第16条―第18条)
第4節 環境物品等の調達の推進(第19条―第21条)
第4章 雑則(第22条―第26条)
第5章 罰則(第27条・第28条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、古賀市環境基本条例(平成16年条例第17号)第3条に定める基本理念にのっとり、法令及び条例(以下「法令等」という。)に特別の定めがあるものを除くほか、公害の防止及び生活環境への負荷の低減について必要な事項を定めることにより、市民の健康を保護するとともに、生活環境の保全を図ることを目的とする。
(1) 公害 古賀市環境基本条例第2条第3号に規定する公害をいう。
(2) 生活環境への負荷 人の活動により生活環境(人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその生育環境を含む。以下同じ。)に加えられる影響であって、生活環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。
(3) 空き地 住宅又は事業所に近接する宅地で、現に人が使用していない土地をいう。
(4) 管理不良の状態 雑草(これに類するかん木を含む。)が繁茂し、又は枯れ草が密集し、放置されているため、害虫の発生や廃棄物の投棄を誘発する等の生活環境の保全に支障が生じている状態をいう。
(市の責務)
第3条 市は、公害の防止及び生活環境への負荷の低減のための施策を実施することにより、市民の健康の保護及び生活環境の保全に努めるものとする。
2 市は、事業活動を行うに当たっては、自ら率先して公害の防止のために必要な措置を講じ、生活環境への負荷を低減するよう努めるものとする。
(市民の責務)
第4条 市民は、生活環境への負荷を低減し、公害を発生させることのないよう努めるとともに、市が実施する公害の防止及び生活環境への負荷の低減のための施策に協力しなければならない。
(事業者の責務)
第5条 事業者は、事業活動を行うに当たっては、公害の防止のために必要な措置を講ずるとともに、生活環境への負荷を低減するよう努め、法令等に違反しない場合においても、市民の健康の保護及び生活環境の保全に支障を与えないよう努めなければならない。
2 事業者は、工場、事業場等施設の形態及び事業の内容に応じ、施設等の点検管理に関する基準の整備、従業員への環境の保全に関する教育その他の公害の防止及び生活環境への負荷の低減のための組織体制の整備に努めなければならない。
3 事業者は、その事業活動に伴って生じた公害に係る被害については、その責任において適切に処置するとともに、速やかに状況を市長に報告しなければならない。
第2章 公害の防止
(監視、測定等)
第6条 市は、公害の状況を把握し、及び公害を防止するために必要な監視、測定等を行うものとする。
2 市は、前項の監視、測定等を行うために必要な体制の整備に努めるものとする。
3 市は、必要に応じて、第1項の監視、測定等の結果を公表するものとする。
(知識の普及等)
第7条 市は、教育活動、広報活動等を通じて、市民又は事業者の公害に関する知識の普及を図るとともに、公害防止意識の高揚を促すように努めるものとする。
(公害防止に関する協定の締結)
第8条 市長は、公害を防止するため必要があると認めるときは、公害を発生させるおそれのある施設を設置しようとする者又は設置している者と協議し、その者との間に公害防止に関する協定(以下「公害防止協定」という。)を締結することができる。
2 前項の規定により、市長から公害防止協定の締結について協議の申出を受けた者は、誠意をもってこれに応じるよう努め、当該協定が成立したときは、誠実にこれを遵守しなければならない。
3 市長は、第1項の規定により、公害防止協定を締結しようとする場合に必要があると認めるときは、当該協定に利害を有する関係人の意見を聴くことができる。
第3章 生活環境への負荷の低減
第1節 地域の清潔の保持
(清潔の保持)
第9条 土地又は建物の占有者(占有者がいない場合は、管理者とする。)は、自らの責任において、その占有し、又は管理する土地又は建物の清潔を保つように努めなければならない。
2 何人も、公園、広場、キャンプ場、道路、河川その他の公共の場所を汚さないようにしなければならない。
3 前項に規定する場所の管理者は、当該管理する場所の清潔を保つように努めなければならない。
(所有者等の責務)
第10条 空き地の所有者又は管理者(以下「所有者等」という。)は、当該空き地が管理不良の状態にならないよう適正に管理しなければならない。
(指導又は助言)
第11条 市長は、空き地が管理不良の状態になるおそれがあると認めるときは、当該空き地の所有者等に対し、当該空き地の適正な管理について必要な指導又は助言をすることができる。
(勧告)
第12条 市長は、空き地が管理不良の状態にあると認めるときは、当該空き地の所有者等に対し、管理不良の状態を解消するために必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
(措置命令)
第13条 市長は、前条の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わず、当該空き地の管理不良の状態を放置し、生活環境の保全に著しい支障となると認めるときは、期限を定めて、その勧告に従うべきことを命ずることができる。
第2節 生活排水による水質汚濁の防止
(生活排水を排出する者の責務)
第14条 生活排水(水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)第2条第8項に規定する生活排水をいう。以下同じ。)を排出する者は、生活排水の排出による公共用水域(水質汚濁防止法第2条第1項に規定する公共用水域をいう。)の水質汚濁の防止を図るため、調理くず、廃食用油等の適正な処理、洗剤の適正な使用その他の生活排水による水質汚濁の防止のための対策を自主的に行うとともに、市が実施する生活排水による水質汚濁の防止のための対策に関する施策に協力するよう努めなければならない。
(生活排水の適正な処理)
第15条 生活排水を排出する者又は排出しようとする者は、当該生活排水を適正に処理するため、合併処理浄化槽(浄化槽法(昭和58年法律第43号)第2条第1号に規定する浄化槽をいう。)を設置するよう努めなければならない。ただし、次に掲げる区域を除く。
(1) 下水道法(昭和33年法律第79号)第9条第1項の規定により告示された区域
(2) 古賀市農業集落排水処理施設条例(平成16年条例第3号)第4条の規定により告示された区域
2 市長は、前項各号列記以外の区域にある生活排水を排出する者又は排出しようとする者に、生活排水の適正な処理のための措置を講ずるよう必要な指導又は助言をすることができる。
第3節 悪臭等の防止
(屋外焼却行為の制限)
第16条 何人も、燃焼に伴ってばい煙、悪臭又はダイオキシン類(ダイオキシン類対策特別措置法(平成11年法律第105号)第2条第1項に規定するダイオキシン類をいう。)が発生するおそれがある物として規則で定める物を屋外で焼却してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する焼却行為については、この限りでない。
(1) 規則で定める構造を有する焼却設備を用いて行う焼却行為
(2) 法令又はこれに基づく処分により行われる焼却行為
(3) 公益上又は地域の慣習上行われる焼却行為その他の規則で定める焼却行為
2 何人も、前項の規則で定める物以外の物であっても、みだりに屋外において焼却してはならない。
(ふん尿の使用方法の制限)
第17条 ふん尿は、規則で定める方法によるものでなければ、肥料として使用してはならない。
(指導又は勧告)
第18条 市長は、前2条の規定に違反して屋外において物を焼却する行為又はふん尿を肥料として使用する行為が行われていることにより、生活環境の保全上の支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認めるときは、当該行為者に対し、当該行為の中止その他の必要な措置を講ずるよう指導又は勧告をすることができる。
第4節 環境物品等の調達の推進
(市による環境物品等の調達の推進)
第19条 市は、物品及び役務(以下「物品等」という。)の調達に当たっては、環境物品等(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(平成12年法律第100号)第2条第1項に規定する環境物品等をいう。以下同じ。)への需要の転換の促進に資するため、環境物品等を選択するよう努めるものとする。
(環境物品等の調達の方針等)
第20条 市長は、市の機関における環境物品等の調達を総合的かつ計画的に推進するため、環境物品等の調達の推進に関する基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めるものとする。
2 市長は、毎年度、基本方針に即して、市の機関が行う物品等の調達に関し、当該年度の予算及び事務又は事業の予定等を勘案して、環境物品等の調達の推進を図るための方針(以下「調達方針」という。)を作成するものとする。
3 調達方針は、次に掲げる事項について定めるものとする。
(1) 重点的に調達を推進すべき環境物品等の種類及びその判断の基準
(2) 前号の基準を満たす物品等の当該年度における調達の目標
(3) その他環境物品等の調達の推進に関する事項
4 市の機関は、調達方針に基づき、当該年度における物品等の調達を行うものとする。
(環境物品等の調達の推進に関する普及啓発)
第21条 市は、環境物品等への需要の転換を促進する意義について市民及び事業者の理解を深めるため、教育活動、広報活動等において必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
第4章 雑則
(基準の定めがない公害等の措置)
第22条 市長は、法令等において排出基準、規制基準等の定めがない施設又は作業(屋外において物を焼却する行為及びふん尿を肥料として使用する行為を除く。)から生ずる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下(鉱物の掘採のための土地の掘削によるものを除く。)及び悪臭により、市民の健康又は生活環境に係る環境の保全上の支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認めるときは、当該施設を設置している者又は当該作業を実施している者に対し、その事態を解消するために必要な措置を講ずるよう指導し、又は勧告することができる。
(苦情等の処理)
第23条 市は、公害その他の市民の健康又は生活環境に係る環境の保全上の支障に関する苦情の申出又は情報の提供(以下「申出等」という。)があったときは、速やかにその実態を調査し、適切に処理するよう努めるものとする。
2 市は、前項の規定による処理の結果を申出等を行った者に速やかに通知するものとする。
(公表)
第24条 市長は、騒音規制法(昭和43年法律第98号)第12条第2項の規定による命令又は振動規制法(昭和51年法律第64号)第12条第2項の規定による命令を受けた工場又は事業場が当該命令に従わなかったときは、その旨及びその命令の内容を公表することができる。
2 市長は、空き地の所有者等が、第13条の規定による命令に従わなかったときは、その旨及びその命令の内容を公表することができる。
(報告、検査等)
第25条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、工場又は事業場を設置している者に対し、当該工場又は事業場の状況その他必要な事項の報告を求め、又はその職員に、当該工場又は事業場に立ち入り、当該工場又は事業場の施設その他の物件を検査させることができる。
3 市長は、この条例の施行に必要な限度において、その職員に、管理不良の状態にある空き地に立ち入り、当該空き地の状況を調査させることができる。
4 前3項の規定により立入検査又は立入調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
第5章 罰則
附則
この条例は、平成17年4月1日から施行する。