糟屋地区議長協議会で岩手県西和賀町を視察研修
2012/11/05議会事務局
議会トピックス 糟屋地区議長協議会で岩手県西和賀町を視察研修
2012年11月1日~2日、糟屋地区議長協議会(1市7町)で、岩手県西和賀町の健康づくり、宮城県石巻市の被災地の視察研修に行ってきました。
西和賀町は、2005年に旧湯田町と旧沢内村が合併して誕生。旧沢内村は、「豪雪・貧困・多病」の三悪を克服するため、医療の拠点となる沢内病院を1954年に開設しました。1957年に村長に就任した深澤晟雄村長が、「私は住民の生命を守るために命を賭けよう」と、「生命尊重」の政治を推進。1960年に老人医療費無料化、1962年に乳児死亡ゼロを達成するなど「保健医療・福祉の村」として2007年9にNHK「そのとき歴史は動いた」で紹介されました。
以来、老人医療費の10割給付や総合成人病検診など独自の施策を実施してきました。
西和賀町では、次の方々が説明をしてくれました。西和賀町議会議長 佐々木正裕氏、西和賀町立沢内病院事務長 佐々木一氏、保健福祉課課長 刈田哲彦氏、医療保険室室長 深澤千里氏、保健福祉課保健師長 高橋愛子氏、保健福祉課主任 加藤信彦氏、議会事務局長 藤原利雄氏。
西和賀町は、人口約6700人、面積590K㎡、高齢化率は42%。保健医療福祉分野の従事者は、事務職14人、保健師6人、栄養士1人の計21人となっています。さらに、各地区より推薦し、町長が委嘱する保健委員が45人います。保健衛生思想の普及、自主的保健活動の推進を取り組んでいることが大きな特徴と思いました。
沢内病院は、2014年度の会員を目指し新病院の建設に取り組んでいますが、医師、看護師などのスタッフの確保に苦労しているとのことでした。
深澤晟雄村長が残した言葉を紹介します。
◎本来は国民の生命を守るのは国の責任です。しかし、国がやらないのなら私がやりましょう。国は必ずあとからついてきます。
◎人命の格差は絶対に許せません。生命健康に関する限り、国家ないし自治体は格差なく平等に全住民に対し責任をもつべきです。
◎生命の商品化は絶対に許されません。人間尊重、生命尊重が政治の基本でなければなりません。
◎広報活動は村づくりのビタミン剤であり、民主主義の栄養素である。
2012年11月5日
古賀市議会議長 奴間健司