7月1日の午前9時30分より古賀市議会第1委員会室で、第6回議会研修会を開催しました。今回は保健福祉部予防健診課の職員が先生でした。この研修会は正副議長と各常任委員会委員長でテーマや講師について協議しながら、市の職員を講師に開催しているものです。
第1部は、予防健診課健診指導係の荒牧係長(保健師)、村上保健師が市民の健康の実態と課題について豊富なデータをもとに講義してくれました。
第2部は、健康づくり係の中村参事補佐が自殺予防対策、ゲートキーパーの役割について講義してくれました。
<第1部>
特定健診・保健指導では、1、平成23年度の受診率は23.9%、県内50位と低率横ばい傾向 2、リピーター率が低く、60~70歳代の受診割合が低い 3、40~59歳女性の受診率の伸びが低い 4、特定保健指導率は目標を大きく上待っており、66.8%(県内12位)という特徴や課題が明らかになっています。
特定健診結果と医療費から見えてきたことは、1、虚血性心疾患や脳血管疾患の最大危険因子である中等度~重度高血圧の人の6割、治療が必要なLDLコレステロール180mg/dl以上の9割が未治療 2、糖尿病受療率が県内1位と高い割に、人工透析導入率が低く(県内54位)その合併症も少ない。高い受療率が、重症化防止につながっている。3、特定健診を全く受けたことがない人は、毎年受けている人より年間約12万円通院医療費が高いという特徴が明らかになっています。
こうした分析結果をもとに、1、受診しやすい健診体制の整備 2、未受診者対策の強化 3、医療機関との連携強化 4、効率的かつ効果的な保健指導の実施などが展開されようとしています。特に、小野校区など受診率が低い地域を巡回し健康意識の向上を図ることに力を入れています。また、保健師などスタッフの質とともにマンパワーの強化も必要になっています。
<第2部>
自殺する人は平成10年から14年連続で3万人を超しました。平成24年には3万人を下回りましたがそれでも一日76人、1時間に3人が自殺。その数は交通事故死亡者の7.3倍というのが日本の実態です。男性が女性の2倍、働き盛りの30歳代から60歳が最も多く、近年は10代の自殺者も増加傾向です。その原因は、健康問題が最も多く、経済生活問題、家庭問題と分析されています。古賀市では平成24年は11人が自殺しています。
自殺は死にたくて死ぬのではない、ゲートキーパーは相手の悩みに気づき、「生きられる」「まだ手段がある」という望みにつなぐ役割。まずは市役所職員や議員から、そして市民にも悩みを抱える人に接する機会の多い人などが「ゲートキーパー」になる取り組みを行いたいと提起されました。たとえ困難なことやつらいことがあっても、寄り添ってくれる人がいて、問題を一緒に考え、生きる望みにつないでくれる人がいる、そんな古賀市にしていきたいと思います。
大変すばらしい研修会でした。議員もこの研修で学んだことを生かして頑張っていきたいと思います。貴重な資料をまとめていただいた職員の皆さんに心より感謝します。
2013年7月2日
古賀市議会議長 奴間健司