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市長室ブログ


東日本大震災から14年/台湾・花蓮との交流/キッズダンスフェスティバル(3月12日)

3月11日は東日本大震災から14年でした。お亡くなりになった皆さまに深く哀悼の意を表し、被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。

命に向き合うこと。私たち一人一人が何を為すべきかを考えること。思いやり、支え合うこと。共に行動する決意を新たにしましょう。それが防災体制の確立につながると信じます。

首長の最も重要な責務は危機管理です。日常はもとより、災害の発生が予見される時、発生した時のマネジメントを強く意識しています。あらためて気を引き締めて任務に当たります。

   ◇

台湾東部・花蓮県の観光プロモーションへ。


台湾花蓮県


昨年4月に発生した台湾東部沖地震で花蓮も被災。古賀市は台湾と交流を深めており、この時も小中高校生たちが多くのメッセージを寄せてくれました。そこでこれらを花束にして、私と地元の高校生で台北駐福岡経済文化弁事処(総領事館)を訪ね、陳銘俊・総領事にお渡しし、花蓮に届けていただいた経緯があります

花蓮はサステナブルを打ち出し、豊かな自然と文化の調和、農林水産業や製造業などの産業が息づくエリア。原住民が人口の3割と台湾で最も多く、多文化共生を推進しているところも魅力です。海、山、蛍、温泉と、古賀市と多くの共通点があり、ぜひ訪問したいですね。


花蓮県の観光プロモーション1  花蓮県の観光プロモーション2


花蓮県の観光プロモーション3  花蓮県の観光プロモーション4


新型コロナウイルス禍では、日本から台湾へのワクチン供給のお礼として寄贈されたマスクのうち1万6000枚を古賀市がいただき、受験を控えた中学3年生、修学旅行に行く小学6年生と中学2年生、妊婦の皆さんに配布。さらに、2022年には台湾バナナを4000本いただき、すべての小学生と先生たちに1人1本ずつ食べてもらいました。子どもたちはこの思い出を胸に刻み、感謝の心を持ち続けてくれています。


国際交流で大切なのは心と心がつながること。困難な時期をともに乗り越えてきた台湾と古賀市。この支え合いの絆は、時を重ねるごとに深まり、温かな草の根交流として次世代に受け継がれています。

<近年の古賀市と台湾との交流>
•R3.6月 
台湾より日本にマスクが寄贈
•R3.10月
本市で「日台友好マスク寄贈式」
•R4.1月
「台湾マスク感謝の気持ちを伝える会」
•R4.10月
「台湾バナナ友好交流会」
•R6.4月
台湾東部地震発生
•R6.7月
古賀市の子どもたちから台湾東部地震応援メッセージを寄贈


花蓮県の観光プロモーション5



花蓮県の観光プロモーション6



   ◇

第1回古賀市キッズダンスフェスティバル!

快晴の古賀グリーンパークで9日に開催され、多くの人でにぎわいました。出店も多彩。主催の観光協会さんに感謝します。古賀市PR大使の石井美紀さんも司会で頑張っていました。


キッズダンスフェスティバル1  石井さん


キッズダンスフェスティバル2  キッズダンスフェスティバル3


古賀市は観光・運動・ワンヘルスをテーマに市内公園の機能を高めるべく、再整備方針の策定を進めています。こうしたイベントの開催は公園の「場」としての可能性が広がり、とてもありがたく思います。

なお、古賀グリーンパーク直近(メーン写真のテントの奥のエリア)にはピエトロさんの新工場も来年建設され、レストラン併設、工場見学もできる予定です。乞うご期待!

国際女性デー/市長室シェア報道/アナログ規制見直しと産後ケア(3月10日)

3月8日は国際女性デー。

古賀市はジェンダー平等を推進中。市長室にはミモザの花を抱いたうさぎ。ちなみに子どもの頃はうさぎを飼っていました。市長室入口にもミモザの花を。


うさぎとミモザ1  うさぎとミモザ2


また、国際女性デーにあわせ、「女性の権利」「女性の健康」をテーマとしたパネル展示を市役所市民ホールで18日まで開催中です。


パネル展示


   ◇

市長室シェアは、古賀市がまちづくりの理念とするシェアリングエコノミーの具現化。テレQさんがその意義をしっかりと報じてくれて感謝します。


テレQさん1  テレQさん2


テレQさん3  テレQさん4


研修


古賀市は全小中学校の水泳授業民間委託や庁舎のフリーアドレス、子育て支援シェアサイクル、商店街のシェアキッチン交流拠点、コワーキングスペースなど様々取り組んでいますが、シンボリックに伝われば幸いです。なお、市役所受付時間短縮もシェアの概念があってこそ。

それにしても、私がこの発想を書いたFacebookがきっかけとなり、職員さんから提案があるというのも時代ですね。

   ◇

これは大変ありがたく!

古賀市がアナログ規制見直しの一環として実現した産後ケアのオンライン申請。デジタル副大臣時代にお世話になった小林史明・環境副大臣がご自身のX(Twitter)で発信してくださいました。デジタル行財政改革会議でも好事例として紹介されており、励みになります。(こちら


小林環境副大臣のX


デジタル技術の実装とトランスフォーメーション(変革、革新)による市民サービス向上へ。ますます頑張ろう!

なお、産後ケアのオンライン申請については2025年度施政方針の「3.DXの加速と市民サービス向上」で報告しています。ぜひご参照ください。

3.DXの加速と市民サービス向上

今年の「二十歳の集い」は風景が一変しました。対象者への案内状に、公式LINEのQRコード受付を導入したことで、参加者の97%、460人がQRコードを利用し、スムーズに受付をすることができました。また、従来3時間かかっていた集計作業が不要になりました。さらに、受付時間の実績データを取得できたことで、来年度はより効率的な人員配置が可能になります。デジタル技術の活用によってトランスフォーメーション(変革、革新)が起きたことを実感します。

このように、DXとは、デジタル技術の導入を通じて業務の効率化を図るだけでなく、市民サービスの向上を実現することに意義があります。単にデジタル化をするだけではDXとは言えず、その活用を通じて変革を起こす、つまり社会の仕組みを進化させることが求められます。そのためには、主体性、能動性、積極性が重要です。

産後ケアのオンライン申請はその象徴的な例です。デジタル庁によるアナログ規制見直しの一環として昨年実施し、石破茂総理大臣が主導するデジタル行財政改革会議でも好事例として紹介されました。産後の体調が回復していない中で窓口に出向くことは当事者にとって大きな負担です。そこで、書面・対面を前提としていたルールを改正し、オンライン申請を可能にしました。さらに、窓口での原本提示が必要だった母子手帳についても、スマホで撮影した画像を添付できるように改善。現在では、ほぼ全ての申請がオンラインで行われています。令和6年度の住民税非課税世帯緊急支援給付金では、県内で初めて「スーパーファストパス」を採用しました。従来1カ月かかっていた給付金の支払いが最短10日で可能となり、郵送経費の削減に加え、受付や申請内容の確認の時間も短縮されました。

ペーパーレス化の徹底も奏功しています。物価高の影響でコピー用紙などの経費が高騰する中でのコスト削減にとどまらず、印刷、コピー、丁合い、配布といった作業が不要になりました。加えて、チャットツールの活用で紙の回覧文書に頼らない迅速な情報共有が可能になり、市民サービス向上のための意思決定のスピードも向上しています。

AIの活用も本格化させ、生成AIの業務利用に向けた実証実験を行います。従来の生成AIは誤情報を生み出すリスクがあるため、業務利用には慎重な対応が求められました。しかし、古賀市のデータを基に回答を生成する仕組みを取り入れることで、信頼性の高い情報提供が可能になります。これにより、さらなる生産性の向上と業務の効率化が期待されます。

実際、この項の原案作成でも私自身の執筆に加え、生成AIも活用し、最終的に私自身が校正しました。AIと人間が協働し、業務を進める未来が現実に近づいています。

   □

施政方針の全文はこちら!
https://note.com/tanabe_kazuki/n/n81120217ccb1

市長室のシェア、始めました―シェアリングエコノミー推進/中学校卒業式(3月7日)

市長室のシェア、始めました。


市長室シェア1


公務での外出や出張が多く、最近なおさら増えてきて、「私がいない時の市長室のスペースがもったいないな~」と思っていました。なので、職員の皆さんとシェアすることにしました。どうぞ自由に使ってください。働き方改革、オフィス改革の一環。

3月は人事評価面談、人事異動に伴う事務引継ぎ、確定申告、オンライン会議、選挙事務などで市役所の会議室が慢性的に不足する状況にあります。実証実験にはうってつけの月ですね。

市長室の打ち合わせテーブルは6人まで利用可能。資料投影できるモニターもあります。職員限定、秘書係に要予約。

そして、3月7日からスタート!庁内で呼びかけたら、早速、デジタル推進課が最近企画している職員の皆さんのExcel研修が開催されました。早速のご利用ありがとうございます。そして、この様子をテレQさんが取材。私は市長室を出るところでインタビューを受け、市長室シェアの意義を説明しました。


市長室シェア2


市長室シェア3  市長室シェア4


なお、古賀市役所は働き方改革でペーパーレス化を徹底しており、市長室にも紙資料の重要書類はありません。これまで市長室に入る機会がなかった若手職員との距離感が縮まるかも。

人やモノ、場所、時間、スキルなどを共有し、効率化、合理化を図り、社会の持続可能性を高めるシェアリングエコノミー。みんなでアイデアを出してどんどん進めていきたいですね。

   ◇

古賀市内3中学校の卒業証書授与式が7日、挙行されました。卒業生の皆さん、保護者の皆さん、おめでとうございます。私は母校の古賀中学校へ。卒業生の答辞、合唱が素晴らしく、思いが伝わってきました。


卒業式1  卒業式2


卒業式3


卒業生や保護者の皆さんにお伝えした私の祝辞は以下になります。

卒業生の皆さん、保護者の皆様

春の訪れを感じるこの良き日に、卒業を迎えられた皆さん、おめでとうございます。希望に満ちた表情で、新たな未来へと踏み出していく皆さんの姿が、とても輝かしく見えます。

保護者の皆様におかれましては、これまでのお子様の成長を振り返り、感慨深い思いで今日の日を迎えられたことと思います。三年間にわたる学校生活への温かなご支援とご協力に感謝申し上げるとともに、お子様の門出を心よりお祝い申し上げます。

卒業生の皆さん、中学校生活では、新型コロナウィルス感染拡大をはじめ、学校生活における多様な問題を、仲間と共に「気づき、考え、行動」することで乗り越えることができたのではないでしょうか。その経験こそが皆さんの「生き抜く力」となり、これからの人生の大きな支えとなることと思います。

今、世界では戦争や争いが続き、多くの人々が苦しんでいます。しかし、争いからは何も生まれません。戦後八十年を迎える今年、この節目に私たちは平和の尊さを改めて見つめ直す必要があります。

昨年、「日本被団協」がノーベル平和賞を受賞したことは、平和への願いを訴え続けた方々の努力が世界に認められた大きな出来事でした。

また、古賀市で育った故中村哲さんは、アフガニスタンで医療や水路整備を行い、多くの人の命を救ってきました。その生き方は、今も多くの人に感動を与えています。中村さんが大切にしていた「一隅を照らす」という言葉には、自分がいる場所でできることを精一杯行い、人のために力を尽くす、という意味があります。平成二十八年に市で開かれた「みんなの人権セミナー」で、中村さんはこう語りました。「私にとっての一隅はアフガニスタンだった。世界中の人がそれぞれの一隅を見つけて、その隅を照らせば、世界中が照らされる。それが、きっと平和につながる。」

私たち一人ひとりができることは小さくても、誰かを思いやる行動がやがて社会を変える大きな力となり、未来をより優しく、明るくしていきます。どうか皆さんも、この言葉に込められた思いを受け継ぎ、未来へとつないでいってください。

これから皆さんは新しい環境での生活が始まります。新しい挑戦の中で、不安や壁に直面することもあるかもしれません。でも、困難な時こそ、自分を信じることを大切にしてください。そして、家族や友人、先生方など、皆さんを支える多くの存在を思い出してください。皆さんは一人ではありません。

最後に、子どもたちを支え、成長を見守ってくださった校長先生をはじめ、教職員の皆様に深く感謝申し上げます。本校のさらなる発展と、卒業生の皆さんの未来が明るく輝き続けることを心より願い、結びの言葉といたします。

令和七年三月七日
古賀市長  田辺 一城

多胎家庭の支援を強化へ―ピアサポートを検討/焦がし商品を新たに認定!/対話集会 in 鹿部(3月5日)

多胎家庭の支援を強化へ。

2025年度の施政方針では「6.誰もが生きやすい社会とチルドレン・ファースト」で、多胎支援について多くの字数を割いて書きました。その中で双子を育てる牛島智絵さんのケースを紹介。リンク先の朝日新聞の記事でも牛島さんの活動が取り上げられています。こちら


この間、牛島さんをはじめ双子などを育てるお母さんたちと私自身が交流する中で、多胎家庭の実情を知りました。昨夏には多胎シンポジウムに登壇し、私から男性の育休取得促進の重要性をお伝えするとともに、パネルディスカッションでピアサポートの重要性を学ばせていただきました。


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施政方針の当該部分は以下になります。

<多胎支援>

昨年7月、福岡市内で開催された「多胎シンポジウム」で登壇しました。当事者である多胎経験者の皆さんと意見を交わす中で、多胎家庭に伴走、傾聴、助言するピアサポートの体制をつくる重要性について理解を深めることができました。

多胎家庭を支える一般社団法人「tatamama」の牛島智絵代表理事や一般社団法人日本多胎支援協会の太田ひろみ理事によると、双子の早産リスクは単胎の10倍、低体重が7割とされ、医学的リスクが高く、まずは「無事に出産すること」を強く意識することになります。

そして、育児にかける時間が驚異的です。一般的に産後1年の場合、1人の赤ちゃんの授乳や抱っこ、おむつ替えを合わせると1日で8時間25分かかるとされます。双子の場合、それぞれの赤ちゃんでそれぞれのペースでこれらが訪れるので、倍の時間の約17時間、さらに沐浴1時間を入れると1日約18時間を育児にかけていることになります。さらに、夜泣きもばらばらなので、特に母親の負担は大きく、自身も双子を育てる牛島さんの産後26日目の24時間の記録を見ると、睡眠時間はわずか1時間が3回取れた程度です。まさに文字通り寝食を忘れて家事・育児に奔走している厳しい状況が分かります。加えて、外出時などの安全面のリスクも高いとされます。

このため、古賀市として独自に産後ケアの利用者負担軽減や産前産後ヘルパーの支援内容を拡充するとともに、民間団体と連携したピアサポートの実施を検討します。

   □

施政方針演説の全文はこちらをご参照ください。
https://note.com/tanabe_kazuki/n/n81120217ccb1

   ◇

焦がし商品、認定!生中継!

まさにダジャレですが、私が市長に就任する前から存在する正真正銘の古賀市ブランド。2月27日、新たにTOMO Lab.さんの「炭薫る鶏そば」を認定しました。

今回、FBSさんの情報番組「めんたいワイド」が生中継。市長が現地で実食の上、認定の可否を判断してほしい!とのご依頼をいただき、出演しました。私もランチでよく食べており、もちろん認定!美味しいので皆さんもぜひ!


FBS中継1  FBS中継2


FBS中継3  FBS中継4


FBS中継5  FBS中継6


FBS中継7


放送後、とても多くの反響をいただき、ありがとうございます。高校演劇部、大学放送研究会の政治家としてなんでもやります。盛り上げます。オファーお待ちしています(笑)

   ◇

古賀市公式YouTubeを紹介しながらのシティプロモーションの意義から始まり、ジェンダー平等に向けた男性の意識改革の重要性、さらには市民サービスを向上させるための働き方改革推進へと話を展開。まだまだ続きます。

3日夜、対話集会を鹿部区で開催。成人学級にお招きいただきました。

古賀市内の6カ所で進めている工業・物流団地の形成&居住機能の強化のための都市開発と、農業基盤整備の拡大について詳しく解説。さらには、古賀駅周辺活性化に向けての東口エリアの開発の進捗状況、千鳥駅東口のロータリー整備がまもなく完了することもお伝えしました。


成人学級1  成人学級2


成人学級3


いずれのテーマも参加者の皆さんが強く関心を持っていただき、私の報告に続く質疑応答も活発。自治会をはじめとするコミュニティの活性化と「場」の多様化の大切さ、学校教育の現場におけるデジタル導入、都市開発と農業振興の調和、上下水道などのインフラの老朽化対策、脱炭素推進をはじめとする環境行政、市民体育館の千鳥ヶ池公園への新築移転、公民連携による地域活性化、地元の具体的な課題など盛りだくさん。予定時間をオーバーする2時間超。今後の市政運営につなげていきます。ありがとうございます。

なお、この対話集会は「古賀市まちづくり出前講座」の一環。これまでも自治会や商工会の部会、子育て中のお母さんグループなど様々なケースでご利用いただいています。講座一覧の「No.1」です。ぜひお申し込みください。(こちら


そして、紹介した古賀市公式YouTubeチャンネル「ここ古賀チャンネル」はこちらです!皆さんもぜひチャンネル登録といいねをお願いします!(こちら


子育て支援休暇を新設へ―多様な生き方を保障する働き方改革を推進し、市民サービス向上(3月3日)

古賀市は独自に「子育て支援休暇」を新設します。子どもが中学校就学前までの職員を対象に、勤務時間を1日最大2時間短縮できるようにします。障がいなどの事情がある場合、最大4時間可能とします。

公務員離れが加速する中、働き方改革の一環で職員の仕事と育児の両立を推進し、市民サービス向上のための中長期的な人材確保、政策立案機能の強化などがねらい。東京都など先行自治体よりも柔軟な内容で、社会全体に機運が広がってほしいと考えています。

条例改正案を2月20日に開会した市議会定例会に提案しており、可決いただければ2025年4月からスタートします。

こうした古賀市の働き方改革の推進について各方面からご注目いただいており、ありがたく思います。こうしたことから、先にお知らせしたように、3月11日に開催される「働き方の祭典2025」で登壇し、古賀市の取組をお話しします。最近は、新聞のテレビ欄にも告知が。


新聞


皆さんぜひご参加ください。詳しくはこちら。
https://fanfunfukuoka.nishinippon.co.jp/239074-2/

なお、働き方改革の推進は2025年度の施政方針演説でも強く打ち出しており、「8.多様な生き方を保障する働き方改革」で考えを申し上げています。

8.多様な生き方を保障する働き方改革

市民の利便性を高めるためにどのように働き方を変えていけばよいのか。組織として個別具体的な課題について改善を図るとともに、全体最適化の発想につなげていく。今年から始めた窓口受付時間の短縮は、住民票などの証明書のコンビニ交付や公開型地理情報システム(GIS)導入によるインターネットでの道路台帳などの閲覧という個別具体的な利便性向上策が生んだ来庁者の減少という事実を踏まえ、組織経営として、庁内全体の政策立案機能の強化という働き方改革とそれによる市民サービス向上につなげようと意図しているところに意義があると考えています。

その実効性を高めていくため、市職員が市役所の実際の手続きを体験することで現状を把握し、高効率化やDXの検討など市民サービスの向上につなげる「窓口体験調査」を昨年12月に初めて実施しました。年齢や職業、家族構成などサービスを受ける典型的なモデルとして市民のペルソナを作成し、その市民になりきって実際の手続きを体験し、市民の手続きが楽になる方法を一つでも作り出してみることが目的でした。「行政用語が多くて説明が分かりにくかった」「待ち時間がわからないのがストレス」「配布された紙が多すぎて、手続き用か保管用か分からない」――。職員が自らの組織の抱える課題を体感する機会になりました。

これまで先駆けてきたテレワークやフリーアドレスデスク、時差出勤、立ち会議室の導入、ペーパーレスの徹底などもこうした文脈上に位置付けており、令和7年度はさらに働き方改革、オフィス改革を加速させていきます。文書の電子決裁の導入は意思決定の一層の迅速化を生み、カスタマーハラスメント対策の強化は限りある人的資源を有効に活用したより多くの市民へのサービス提供につながります。

職員が多様な生き方を保障され、ウェルビーイングを実感しながら働ける環境がなければ、市民の幸福は生み出せませんし、生産年齢人口と公務員志望者が減少する中、中長期的に優秀な人材の獲得が困難になります。男性育休100%はそのシンボルに位置付けているところですが、令和7年度は子育て支援休暇を独自に拡充し、子どもが中学校就学前まで取得可能な制度を創設します。

こうした組織としての働き方改革の積み重ねがあってこそ、社会課題を解決するための政策立案能力を高められます。元佐賀県武雄市長の樋渡啓祐さんは今年度の職員研修で、自治体経営には「できる理由を考え、既成概念を突破する」こと、「ブランド・スピード・ストーリー」を意識した創造性ある仕事が必要であると、職員に教えてくれました。私もそうした実践が市民生活の向上につながると考え、行動していきます。

   □

施政方針演説の全文はこちらをご参照ください。
https://note.com/tanabe_kazuki/n/n81120217ccb1

   ◇


クイズ大会


【問題】江戸から東北を巡って…

飛び入りで早押しクイズ大会に参加。これは私が早押しボタンをこのタイミングで押せた問題。

【答え】「おくのほそ道」

なぜか頭にみるみる風景が浮かんで正答できました。いやー、楽しいけど、難しいですね。私が鮮やかだったのはこの問題だけ(笑)早く押さないと、と思っていても、もう少し問題を聞いて、となってしまう。問題を聞いていると「0.何秒」の差で他の人に押されて、あー僕も分かってるよ、答えを言いたいのに!となる。

この企画は「近所の早押しクイズBAR」。主催されているのは古賀に移住されてきたクイズ王の吉川崇之さん。るるるるで折々に開催されているので、皆さんもぜひご参加を。最後に、冒頭の問題全文は以下です。

【問題】江戸から東北を巡って大垣に至るまでの約5ヶ月間の旅路を多くの俳句とともに綴った、松尾芭蕉の紀行文は何でしょう?



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