古賀市谷山の県営ほ場整備に伴う谷山北地区遺跡群の発掘調査で、古墳時代後期(6世紀末から7世紀初めごろ)の馬具一式が埋蔵された土坑が見つかり、昨日、マスコミ関係者に記者発表しました。昨夕のテレビ各社をはじめ、今日の朝刊では、新聞社が大々的にニュースとして報道しました。中には、「国宝級の評価もある」と書かれている社もありました。
今年度は、古賀市のもつ歴史や伝統の魅力を再発見し、まちづくりに生かしたいと考えていた矢先に、価値があるものが発見され、喜ばしく思っています。今後、調査が進むことで、古賀の歴史や重要な知見が得られ、古賀市民の皆さんにとって夢とロマンを与えるものとなり、古賀市の観光振興の起爆剤になることを期待しています。
今回の馬具一式が発掘された土坑規模は、長さ5.2メートル、幅0.8メートル、深さは推定0.7メートル。
代表的な出土品は、鉄製壺鐙(つぼあぶみ)2点一組▽鞍の前輪(まえわ)・後輪(しずわ)一組。覆輪(ふくりん)は金銅張や木製鞍の前輪・後輪の可能性があるもの▽金銅製イモガイ使用辻金具の面繋(おもがい)4~5点▽金銅製轡引手(くつわひって)▽尻繋(しりがい)=金銅製辻金具。金銅装心葉形杏葉(こんどうそうしんようけいぎょうよう)や雲珠(うず)、鈴(れい)、鉄製輪鐙(わあぶみ)▽馬冑(ばちゅう)の可能性のある不明鉄製品など。
調査途中の今現在の成果としては、1、現在古賀市が行っている谷山地区の発掘調査で、多数の馬具を埋納した土坑が見つかったこと。2、馬具は各種類がそろっており、金銅製品や漆膜状品も見られるなど、総じて価値が高いものが多い。3、埋納当時の様相がわかる状態で出土しており、貴重な発見である。4、今回見つかった埋納坑に隣接して船原古墳があり、この古墳に関連する性格のものと思われる。5、古墳の時期は7世紀初頭頃とされており、当時の葬送儀礼を知る上でも大変重要な発見である。
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発掘調査現場で出土品などについて、一般の説明会を下記の通り行います。雨天の場合は中止します。
■日時 4月21日(日)10時~15時
■場所 発掘調査現地(古賀市谷山、谷山公民館付近)
現地には駐車場がありませんので、見学希望の皆様にはご協力をお願いします。
古賀市役所からの送迎バス、または公共交通機関・徒歩・自転車でおいでください。
■古賀市役所からの送迎バス発車時刻
10時、10時10分、10時40分、10時50分、11時20分、11時30分、
12時、12時30分、12時40分、13時、13時20分、13時40分、14時、
14時20分、14時40分
■JR古賀駅からの西鉄バス
行き先番号「1」こもの行き、「谷山」バス停下車(片道運賃 240円、所要時間約17分)
バス時刻表
行き「古賀駅前」発:8時02分、10時、10時56分、11時34分、13時52分、14時30分
帰り「谷山」発 :10時57分、11時35分、12時25分、14時35分、15時34分、16時15分
問い合わせ:サンフレアこが文化財係(092-940-2683)
投稿者:【mayor2010】
2013年04月19日 17時25分