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市長室ブログ

一般質問―観光・物産・情報発信の強化、古賀駅東口と図書館、企業誘致の推進、地域公共交通など(9月4日)

 古賀市議会は4日、本会議で一般質問が始まりました。初日は5人の議員さんから質問をいただきました。この中で、古賀市の観光・物産・情報発信を強化するため、プロジェクトチームを立ち上げ、JR古賀駅周辺の再開発と地産地消の拠点・コスモス館の機能強化などを連携させる具体的な検討を始めたことを報告しました。ほかにも古賀駅周辺開発と図書館、企業誘致の推進、超高齢社会における地域福祉の推進、子育て支援の充実などがテーマとなりました。

一般質問の様子


 道の駅を整備しないと判断したことについて説明を求められました。私は、道の駅は整備しないものの、古賀市の持続可能なまちづくりを推進するうえで、「観光・物産と情報発信の拠点機能」は必要との立場です。そのため、道の駅を整備しないならば、そこに求められていた機能の代替策を検討する必要があり、まちづくり全体を俯瞰したうえで、私が市政運営の「1丁目1番地」と位置付けているJR古賀駅周辺の再開発と、農産物の地産地消の拠点として既存するコスモス館の機能強化を連携させることを基本的な考えとし、コスモス館も含めた古賀グリーンパークとその周辺は、民間活力を用いた工場立地等を促進できるような開発の可能性を検討し、相乗効果を発揮させたいとの新たな方向性をお示ししました。
 そして、これらは、農業・商業・工業それぞれの特性を一体的に引き出すものとして全体が構成されなければならず、その具現化のため、9月2日に私をトップとする「観光・物産・情報発信の拠点形成プロジェクトチーム(PT)」を立ち上げました。既にPTでは、私から、平成29年度以降の道の駅整備などの検討過程で得られている古賀市の観光・物産・情報発信における強みや弱み、それを克服するためにどういった手法が有効かといった知見について、新たな方向性に基づき整理し、検討しなおすことを指示しています。また、観光・物産・情報発信の拠点機能を強化するためのPTとしての検討が、令和2(2020)年度の取り組みにつながるよう、当初予算編成を意識して取り組むことにしています。
答弁ではこれらを説明し、農商工の力をさらに引き出す産業振興や観光拠点づくりに全力で取り組んでいく決意を申し上げました。

 移転開館25周年の市立図書館(サンフレアこが)の利用促進についても質問をいただきました。私はこの中で、生涯学習ゾーンに位置する図書館を含むリーパスプラザこがのエリアは、これから進めていくJR古賀駅東口の再開発との連動がとても重要になるとの認識をお示ししました。私は古賀駅東口を含む駅周辺の「にぎわいの創出」をめざしており、既に表明している「商」機能を付与させることとあわせ、多様な市民の皆さんが利用するリーパスプラザこがとのつながりをめざすことはその目的に合致し、その効果を高めると考えています。
 なお、直近の利用促進策も図っています。7月には、新たにサンリブ古賀店に図書の返却ポストを設置しました。これまでは図書館か、JR古賀駅の通路に置かれた返却ポストに返さなければなりませんでしたが、利便性を高めることができました。これは私がサンリブ古賀店さんと話す中でアイデアが出され、実現したものです。また、図書館入り口の情報コーナーは現在、ラグビーW杯の開催に合わせ、古賀市出身の福岡堅樹選手のラガードールを展示し、一緒にラグビー関連本を紹介しています。その前は、古賀市の国立病院機構・福岡東医療センターとの連携事業と絡めてがんに関する本を特集していました。このように、様々な角度から図書館への関心を持ってもらえるよう、これからも取り組んでいきます。

 産業政策では、新たな企業誘致と既存企業の流出防止についても質問をいただきました。古賀市は交通の要衝という「地の利」を生かし、これまでに6つの工業団地が整備されるなど立地が進み、安定した税収と多くの雇用が生み出されています。この工業力の強みをさらに伸ばし、さらなる雇用創出と税収の安定確保を実現するため、積極的に取り組んでいく必要があります。私が市長就任後、私自身も「トップセールス」という形で、市内外の企業訪問等に注力しており、今後も積極性を堅持するとともに、既存企業との関係強化を図りながら増設や拡張計画などの意向の収集に努め、必要なフォローアップを検討していく考えをお示ししました。
農業政策では、この定例会に提案している補正予算案の中に、基盤整備の推進に関連して、「薦野清滝地区」のほ場整備に向けた費用を初めて計上しています(ほ場整備の事業採択に向けた地形図作成委託等)。これまでに取り組んできた小野南部地区の整備に続く、重要な事業と考えており、答弁でも積極的に支援する考えを申し上げました。また、若者の新規就農支援として「農業次世代人材投資事業(元の青年就農給付金)」があるものの、50歳以上の新規就農者は対象にならないという課題の提起をいただき、今後の政策を考えるうえで重要な視点であるとあらためて認識できました。

 人口減少と少子高齢化が進展する中、地域公共交通を維持する困難性が高まっています。そうした中、住民の皆さんのニーズに応えていく責務があり、地域公共交通は私が市長就任後に重視しているテーマの一つです。そのため、今年度、持続可能で利便性の高い公共交通網の形成に向けた「地域公共交通網形成計画」の策定作業に取り組んでいます。その一環として、アンケート調査を2段階で行うこととしており、市民の皆さんの移動特性の把握するため、まずは一次調査を8月に実施しました。二次調査については、公共交通に対する利用実態や移動に関する問題点や課題等を把握する目的で実施する予定としています。
 なお、古賀市全体の公共交通網の形成には一定の時間を要し、その途上である現在も持続可能性を重視しながら利便性の確保に努めていかなければならず、特に西鉄バス古賀市内線については、古賀市の重要な基幹交通として維持していくため、今後も運行補助を行っていく必要があると考えています。バスの利用が不便な地域に対しては、地域移動サポート事業としてお出かけタクシーの利用支援を行うとともに、昨年8月からは公共施設間を結ぶ「コガバス」の運行を開始し、今年度もバス停を増設するなど利便性を高めています。この日の本会議ではこうした説明に加え、議員さんから自動運転やAIといった科学技術の進展を注視していく重要性についてもご提案をいただき、私としてもあらためてその視点の重要性を意識することができました。

 超高齢社会を迎え、それぞれの市町村が地域包括ケアシステムを確実に構築していくことが重要な課題となっており、質問をいただきました。古賀市では「高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」で、地域支えあい体制の構築、相談支援の推進、認知症施策の推進、地域での生活を支える医療・介護・福祉サービスの整備の4つの基本施策を設定し、様々な取り組みを進めています。具体的には、高齢者外出促進事業や地域での介護予防活動の普及啓発、認知症サポーター養成講座などを計画的に実施し、着実に前進しています。
 また、地域福祉の担い手の確保も重要です。古賀市は、介護予防サポーターや子育て応援サポーター、健康づくり推進員をはじめ、各分野で担い手の育成に努めています。また、社会福祉協議会と連携しながら、民生委員・児童委員、福祉会の福祉員の活動を支援しています。これらを報告し、引き続き地域福祉活動を推進していく考えをお示ししました。

 子育て支援の充実も図っていかなければなりません。第2期子ども・子育て支援事業計画を策定するため、昨年度に「子ども・子育て支援に関するアンケート調査」を実施しましたが、この中で、様々な子育て支援の事業の周知をきめ細かに行っているにも関わらず、その認知度が低いという課題が明らかになりました。古賀市は子育て世代の居場所として、つどいの広場「でんでんむし」をはじめ、ひかりマザーズルーム、市内3児童館などで地域子育て支援拠点事業を実施しており、各施設で子育て親子の交流の場の提供と促進、子育て相談や支援、子育て情報の提供等を実施しています。これらは、乳児家庭の全戸訪問の際に配布している子育てブック、広報などで事業を周知しています。今後、さらに認知度を高めるという課題にどのように対応していくべきか、検討を進めます。

一般質問の様子

 このほかにも、西鉄宮地岳線跡地の活用や空き家対策、若者の政治参加意識の醸成など様々なテーマで提起をいただきました。明日もよろしくお願いいたします!

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