○文書の左横書き実施要項
古賀市
1 趣旨
文書の左横書きの実施については、この要項の定めるところによる。
2 実施の時期
文書の左横書きは、昭和36年4月1日から実施する。
3 実施の範囲
左横書きを実施する文書の範囲は、次に掲げるものを除くすべての起案文書、発送文書、資料、帳簿及び伝票類その他の文書とする。
(1) 法令の規定により、様式を縦書きと定められているもの
(2) 他の官公署で様式を縦書きと定められているもの
(3) 賞状、表彰状、式辞、祝辞、告辞、訓辞、管辞、弔辞の類
(4) 合格証、修了証書の類(毛筆により作成するものに限る。)
(5) 履歴書及び辞令
(6) その他総務部総務課長が特に縦書きを適当と認めたもの
4 文書の作成要領
左横書きの実施に伴う文書の書き方及び書式例は、別に定める。
5 用紙
用紙は日本標準規格によるA4判(210mm×297mm)を原則として次のように縦長にして用いる。ただし、別に定めがある場合及び特に他の規格の用紙を必要とする場合はこの限りではない。
6 文書のとじ方
文書は左とじとする。ただし、特別の場合の文書のとじ方は、次の例による。
(1) 縦書きの文書のみをとじる場合は、右とじとする。
(2) A4判用紙類を横長に用いた場合は上とじしてもよい。
(3) 左横書文書と、左に余白がある1枚の縦書文書とをとじる場合は、そのまま縦書文書の左をとじる。
(4) 左横書文書と、左に余白がない縦書文書又は左に余白がある縦書文書で2枚以上のものをとじる場合は、縦書文書を裏とじ(背中あわせ)とする。
7 経過措置
(1) 現在手持ちの縦書きに印刷された起案用紙及びけい紙は、縦書きが認められているものの起案、浄書等に用いるものとする。
(2) 現在使用中の縦書きの例文用紙、帳簿、伝票類の手持品で総務部総務課長が認めたものは、当分の間使用することができる。
(3) 公印は現在のものをそのまま使用し、摩滅等による改刻の際、左横書きに改めるものとする。
左横書文書の作成要項
第1 文書の書き方
左横書きにおける文書の用語、用字、文体等については、縦書きの場合と同様である。ただし、縦書きと異なる点は、次のとおりとする。
1 横書きに合わない言葉は、言いかえる。
(例)
右のとおり→以上のとおり、上記のとおり
右のことについて→標記のことについて、このことについて
左のとおり→次のとおり 左記→下記
2 漢字にふりがなを付ける場合は、その字の上に付ける。
3 数字は、次のような場合及び特に漢数字に必要がある場合を除いてアラビア数字を用いる。
固有名詞
(例) 九州 二重橋 五島列島
概数を示す語
(例) 数十日 二・三人 五・六萬
数量的な感じのうすい語
(例) 一般 一部分 四分五裂 四半期
慣用的な語
(例) 一休み 二言目 二日続き
萬以上の数を単位として用いる場合
(例) 9,400億 120萬
4 小数、分数及び帯分数の書き方は、次の例による。
(例) 小数 0.123 分数 2分の1 帯分数
5 日付、時刻及び時間の書き方は次の例による。
(例)
区分 | 日付 | 時刻 | 時間 | |
普通の場合 | 昭和35年1月1日 | 7時10分 | 17時45分 | 7時間30分 |
省略する場合 | 昭和35.1.1 | 7:10 | 17:45 |
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昭和35.1.1 |
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|
| |
時刻は24時間制を用いるが、午前・午後を使用してもさしつかえない。 |
6 記号の用い方は、おおむね次のとおりとする。
区分 記号 | 用い方 | 備考 |
.(省略記号) | 省略する場合用いる。ただし、誤解を生ずるおそれがないときは、この限りではない。 | N.H.K又はNHK W.H.O |
・(なかてん) | 事物の名称を列挙するとき、外国語条例規則訓令又は外来語の区切りに用いる。 | 条例・規則・訓令 トーマス・マン |
,(コンマ) | 数字の区切り(3位区切り)に用いる。ただし、年号、文書番号、電話番号など特別のものは、区切りをつけない。 | 1,234 |
:(コロン) | 次に続く説明文その他の語句があることを示す場合に用いる。 | 電話 4-3556 参考: |
( )(かっこ) | 語句若しくは文章のあとに注記を加えるとき、又は見出しその他の簡単な独立した語句に付ける。 | 法律(法律に基づく命令を含む。以下同じ) |
「 」(かぎかっこ) | ことばを定義する場合、他の語句又は文章を引用する場合などに用いる。 | 判例によれば「文書とは…………」としている。 |
………(てんせん) | 語句の代用等に用いる。 | すべての国民は、……権利を有する。 ……から……までの間において行う。 |
~(なみがた) | ……から……までを示す場合に用いる。 | 東京~福岡 第1号~第10号 |
―(ダッシュ) | 語句の説明、言い替え等に用い、また丁目、番地等を省略する場合にも用いる。 | 青―進行 赤―停止 永田町1―1 (永田町一丁目1番地) |
〃(のの字がき) | 表などで上の事項と下の事項が同一であることを表わす場合などに用いる。 | 該当 18 |
々(くりかえし) | 同じ漢字が続く場合に用いる。ただし、「民主主義」「事務所所在地」などのように前の漢字と後の漢字の意味が異なる時は用いない。注「:」「」「」などのくりかえし符号は、いかなる場合にも用いないこととする。 | 個々 種々 (法規文には用いない) |
→(矢じるし) | 左のものが右のように変わることを示す場合に用いる。 | 車輛→車両 |
その他 (1) 句読点は、縦書きと同様に「。」及び「、」を用いる。 (2) 傍線を用いる場合は「能律的」のように語句の下に付ける。 (3) 〔 〕(そでかっこ)・(( ))(ふたえかっこ)・『 』(ふたえかぎ)などは、縦書きの場合と同様に用いてもさしつかえないが?(疑問符)!(感嘆符)・「 」は用いない。 |
7 項目を細別するときは次のような順序で分ける。
第2 文書の書式
左横書きの実施に伴う文書の書式は次のとおりとする。
1 「証明書」「復命書」「事務引継書」「・・・・願」等の文書名は、用紙の中央に適当な間隔を置いて書く。
2 差出名義人の職氏名は、原則として公印を押したあと、右に1字分あくように書く。
3 「下記のとおり」「次の理由により」などの下に書く「記」「理由」などは中央に置く。
4 契印は、原則として原議のあて名の部分と浄書文書の上部中央とを合わせて押す。
5 文書の書式例は、別紙のとおりとする。
書式例