ひと育つ こが育つ
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ここでは『携帯電話を子どもに使用させる場合にどのような点に留意すればいいのか』を中心に記述しています。
携帯電話を子どもに与える場合とは、どのようなときでしょうか。大きく分けると、
といった理由が多いのではないでしょうか。このときに考えてほしいことがあります。それは携帯電話が子どもの安全を守ることはないということです。子どもの居場所が分かることやすぐに連絡がつくということは、親に対して安心を与えてくれるだけではないでしょうか。しかも、この安心感はときに油断につながるので注意が必要です。
しかし、携帯電話を子どもに持たせることが絶対いけないわけではありません。便利な道具ですので、利用したい気持ちもあるでしょう。
子どもに道具を与えるときには何を考える必要があるでしょうか。たいていの場合、その道具を使用する必要があるのか、安全に使用できる能力があるのかを考えて与えることでしょう。例えば自転車や包丁を子どもに与えたり、使わせたりする場合に考えるようなことです。このような考え方は携帯電話を与えるときにも必要です。なぜなら携帯電話も自転車や包丁のように自分や他人を傷つける道具にもなり得るからです。
特に子どもから欲しいといってきたケースではこの点をよく考え、子どもと話し合い、一定のルールの下で利用するのが望ましいと考えます。
以下に携帯電話を与える際に考えたり、話し合ったりするのに必要と考えられることを記述します。
最近の携帯電話の多くには、位置情報を提供する機能があることは事実です。しかし、電源が入っていなかったり、所持していなかったりする場合には正しい情報は得られません。また、所持するだけで安全を保障するものでもありません。この機能だけを目的として子どもに携帯電話を与えるのはあまり効果的とはいえません。
携帯電話が欲しいと子どもが意思表示したときは、親と子が真剣に話し合う絶好の機会と捉えてください。使う目的、理由をしっかり話し合って必要、不要を判断しましょう。
携帯電話を持つために必要な力として以下の4つが考えられます。子どもがこれらを身につけているかを確認しましょう。
自分の体や心を守るためにはどんなルールが必要か、親子で話し合って決めましょう。使用時間数、使用時間帯、用途を子どもがどのように考えているか聞いてみましょう。
しかし、親子の間でルールについての意識のギャップが調査結果から見えてきています(グラフ参照)。ルールが守れないようでしたらそのわけを冷静に聞くように努めなければなりません。そして、ルールを破ることが常態化するようなことにならないように、早期にかつ適切に対応することが必要です。
子どもの携帯利用でどんな問題が起きても、未成年者の場合は保護者が全責任を負うことになります。安全な使い方をしているか、きちんと見守る必要があります。あらかじめ約束をしていれば、子どものメールをチェックする、サイト使用履歴を見るといったこともできます。
子どもが1円でもお金をだせば、自分のものとして自由に使う権利を得ます。
そうなると、保護者が子どもを守ることが難しくなります。
金銭感覚を自覚させるためなら、携帯電話の請求明細を子どもと一緒に見ながら「●千円分の価値のある使い方はどんなことなの?」と子どもに聞いてみてください。
一般的には若い世代ほど携帯電話についての知識がある傾向にあります。このため、保護者の方が子どもの言うことをよく理解できないまま、押し切られて持たせてしまったり、持たせた後もきちんと見守ることができなかったりすることがあります。
携帯電話の機能やサービス、言葉など、理解できないことは子どもに聞いてみましょう。理解できるまでしっかり聞いていけば、話の正確さ、子どもの考え方が良くわかります。
いくら聞いても良く理解できないことは、子ども自身も十分理解してないことです。リスクがある情報だと考えましょう。そのときは、どうしたら正しく理解できるか、子どもと一緒に方法を模索すると良いでしょう。
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