ひと育つ こが育つ
外来生物とは、「もともとその地域におらず、人の活動により他の地域から持ち込まれた生きもの」のことです。
外来種は「外国の生きもの」と認識されがちです。
しかし、同じ日本国内でも他の地域から安易に生きものを持ち込んでしまうと、外来種となる場合があります。
アライグマ、オオクチバスなど海外から持ち込まれた、国内に元々生息していない外来種を「国外外来種」。
国内の一部地域には生息していたが、その生きものが自力で移動できる範囲を超えて、放流などによって国内の他の地域へ持ち込まれてしまった外来種を「国内外来種」といいます。
種類 | 内容 |
---|---|
生態系への被害 |
捕食・接触や競合による在来種の駆逐、交雑による遺伝的攪乱、 水生植物の繁茂による水質悪化、在来種の生息阻害など。 |
人への被害 | 咬傷によるけが、病気の媒介、アレルギー、有毒生物による被害など。 |
経済・産業への被害 |
農作物の食害、農作物との競合による収穫量低下、漁獲量の低下、 水路やクリークの通水被害、農作物へのウイルスの媒介など。 |
生活環境への被害 | 糞害による文化財や建造物の破損、悪臭の発生、自然景観の変容など。 |
【なぜ持ち込まれたのか】
ペット、家畜、食用、レジャー、緑化・園芸目的など「意図的に持ち込まれたもの、
建築資材、農林水産物、貨物船等に紛れて「意図せずに」持ち込まれたものがおり、理由は様々です。
【外来生物被害予防3原則】
侵略的な外来生物による被害を予防するためには
【関連資料・リンク先】
・環境省「外来種、なにがダメ?」(PDFファイル)
・環境省「侵略的な外来種」(外部リンク)
侵略的外来種に対応するため、平成17年に「外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)」が施行されました。
この法律では、外来種のうち、生態系、人の生命・身体、農林水産業に被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれのあるものを「特定外来生物」として指定し、その飼養、栽培、保管、運搬、輸入、遺棄といった取扱いを規制し、特定外来生物の防除等を行うこととしています。
・規制されている行為
飼育・栽培・保管・運搬・販売・譲渡・輸入・野外に放つ‥など
・違反した場合の罰則
最高で、個人の場合3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、法人の場合1億円以下の罰金が科されます。
・防除について
国はもとより、地方公共団体、民間事業者、NPO、一般人も防除をすることができます。
【関連資料・リンク先】
・環境省「外来生物法」(外部リンク)
・環境省「特定外来生物等一覧」(外部リンク)
・福岡県「福岡県内で確認された特定外来生物」(外部リンク)
体重4~10キロ程度で、頭胴長40~60cm、尾長20~40cmです。
白色の顔に黒色系のマスクを着けたような外見で、4~10の輪模様を尾に持ちます。
生態について詳しくは国立環境研究所「特定外来生物解説(アライグマ)」(外部リンク)をご覧ください。
写真提供:環境省
【アライグマと間違いやすい生き物と特徴】
出典:環境省
・アライグマ・・・全体に灰色の体色と尻尾の縞模様が特徴。
・タヌキ ・・・体色は茶色、尻尾に縞模様がなく、脚は黒色。
・アナグマ ・・・鼻筋が白く鼻が大きい、強大な爪、短い尾、ずんぐりとした体型。
・テン ・・・上記3種より一回り小さく、胴は長く、脚は短い。体色は黄色~茶褐色。
【発見した場合】
可能な限り「静止画」または「動画」を撮影し、環境課へご連絡願います。
【関連資料・リンク先】
・環境省「特定外来生物のアライグマってどんな動物?」(PDFファイル)
・福岡県「特定外来生物アライグマの県内分布」(外部リンク)
・福岡県「福岡県アライグマ防除実施計画」(外部リンク)
写真提供:環境省
全長30~50cm。
体側から背にかけて不規則な暗斑があり、腹側は黄味を帯びた白色です。
湖沼やため池、河川の中下流域に生息します。
生態について詳しくはこちら特定外来生物解説(オオクチバス)(外部リンク)をご覧ください。
【関連資料・リンク先】
・環境省「特定外来生物オオクチバス」(PDFファイル)
写真提供:環境省
大型で極めて捕食性が強く、口に入る大きさであれば、ほとんどの動物が餌となります。
日本のみならずアメリカ合衆国でも最大のカエルで、頭胴長18cmに達します。
水生傾向が強く、後肢の水かきはよく発達します。幼生も大型で、全長15cmになります。
貪欲な捕食者で、昆虫やザリガニの他、小型の哺乳類や鳥類、爬虫類、魚類までも捕食します。
生態について詳しくは国立環境研究所「特定外来生物解説(ウシガエル)」(外部リンク)をご覧ください。
【関連資料・リンク先】
・環境省「特定外来生物ウシガエル」(PDFファイル)
写真提供:環境省
多年生草本で、高さは30cmから70cm程度になります。
開花期は5月から7月で、とても繁殖力が強い花です。
生態について詳しくは国立環境研究所「特定外来生物解説(オオキンケイギク)」(外部リンク)をご覧ください。
【葉の特徴】
・細長いへら状をしており、一番幅がある部分の幅は1㎝程度。
・葉の両面には荒い毛が生えており、葉の周囲はなめらか(鋸歯がない)。
・花が似ている植物の多くは、葉が針のように細かったり、複雑な切れ込みをしていたりするため、
見分けが付きやすい。
・キバナコスモス
写真提供:環境省
花の色がオオキンケイギクによく似ていますが、
①開花期が初秋、②花びら(舌状花)の先の形が違う(ぎざぎざが少ない)、
③葉が短く、切れ込みが多い等の点で見分けることが出来ます。
・コスモス
【見つけたら】
古賀市本来の植生を守るため、可能な範囲での駆除をお願いしています。
オオキンケイギクを駆除するときは、根ごと引き抜き、ビニール袋に詰め、現場付近でできるだけ長い間(1週間以上)天日にさらして枯死させてください。
枯死を確認した後は、燃えるゴミとして、処分してください。
【駆除のポイント】
【関連資料】
・環境省「オオキンケイギクは「特定外来生物」です!」(PDFファイル)
・環境省「みんなで駆除しようオオキンケイギク」(PDFファイル)
写真提供:環境省
【アカミミガメ】
最大背甲長は雄20cm、雌28cm(2.5kg)で在来のニホンイシガメ(1kg前後)より大型です。
アカミミガメは3つの亜種(キバラガメ、ミシシッピアカミミガメ、カンバーランドキミミガメ)から成ります。
日本でみられるのは、ほとんどがミシシッピアカミミガメです。ミシシッピアカミミガメの幼体は“ミドリガメ”の名前で売られることがあります。
生態について詳しくは国立環境研究所「特定外来生物解説(アカミミガメ)」(外部リンク)をご覧ください。
【アメリカザリガニ】
成体は赤~赤褐色、若齢個体は淡褐色、黄褐色、緑泥色であり、全長10cm程に成長します。
河川・湖沼・池をはじめ、農業水路や水田、ため池など、さまざまな水域に生息し、高水温・低酸素・水質汚染にも耐性があり、劣悪な水環境であっても定着し増殖することが可能です。
雑食性で、陸生植物の落ち葉、藻類や水草等の植物や水生昆虫、オタマジャクシ、魚類等の動物など、さまざまな動植物を捕食します。
生態について詳しくは国立環境研究所「特定外来生物解説(アメリカザリガニ)」(外部リンク)より
【条件付特定外来生物とは】
外来生物法に基づき特定外来生物に指定された生物のうち、通常の特定外来生物の規制の一部を、当分の間、適用しない生物の通称です。
アカミミガメとアメリカザリガニは、全国各地に定着し、生態系に大きな影響を与えています。
一方で、飼育者がとても多く、飼育等を禁止することによって、野外へ放す飼育者が増えると予想され、かえって生態系への被害を生じるおそれがあります。 そのため一部の規制(飼育等)を適用除外とする「条件付特定外来生物」に指定されました。
出展:環境省
【よくある質問】
Q1.家で飼育するのも違反になるの?
A1.一般家庭でペットとして飼育することは違反ではなく、許可届出も必要ありません。
一方で、販売・頒布を目的とした飼養等については原則として許可が必要となります。
Q2.野外で見つけた場合はどうしたらいいの?
A2.拡散防止の観点から不用意に捕まえたり、運搬したりしないようにしてください。
Q3.野生で捕獲した個体を放流するのも違反になるの?
A3.捕獲したあとすぐにその場で放す(キャッチアンドリリース)は、規制の対象外です。
アカミミガメやアメリカザリガニが自力で移動できる範囲を超えて運搬して放流した場合や、
一定期間保管や飼育をした後に放流した場合は違反になります。
Q4.飼えなくなったから引き取って欲しい
A4.※一度飼い始めたら最期まで大切に飼うことが飼い主の責任です。
やむを得ない事情により飼育が困難となった場合には、ご自身で引取り先を探して、責任をもって
飼える方に譲渡を行って下さい。頒布に当たらない無償譲渡については規制の対象外ですので、
法的な手続きは不要です。
【相談先】
環境省で相談ダイヤルを開設しています。
規制の内容や、アメリカザリガニ・アカミミガメの飼養等に関するお問い合わせにご利用ください。
環境省 アメリカザリガニ・アカミミガメ相談ダイヤル
(ナビダイヤル) 0570-013-110
(IP電話等の場合)06-7739-7899
受付時間 AM9:00~PM5:00(12/19~1/3は除く)
※通話料は発信者の負担となります。
【関連資料・リンク先】
・環境省チラシ(アカミミガメ) (PDFファイル)
・環境省チラシ(アメリカザリガニ) (PDFファイル)
・環境省事業者向けリーフレット(アカミミガメ) (PDFファイル)
・環境省事業者向けリーフレット(アメリカザリガニ) (PDFファイル)
・環境省「2023年6月1日よりアカミミガメ・アメリカザリガニの規制が始まります!」(外部リンク)
セアカゴケグモは、メスのみ人体に影響のある毒性を持っています。
全体的に黒く、腹部背面によく目立つ赤色の模様があります。体長は約10mm程度で、脚を広げると約30mm程度です。腹部下面には、ゴケグモ属の特徴である、砂時計様の薄赤色の斑紋があります。
また、卵のうは直径約10~15mmで乳白色をしています。
生態について詳しくは国立環境研究所「特定外来生物解説(セアカゴケグモ)」(外部リンク)をご覧ください。
【生息しやすい場所】
物かげになるせまいところ、温かいところ
【見つけたら】
セアカゴケグモを発見した場合は、素手で捕まえたり触ったりせずに、靴で踏み潰すか、殺虫剤を噴霧して駆除してください。
また、セアカゴケグモの卵を発見した場合は、袋詰め後、飛び散らないように袋ごと靴で踏み潰してください。
駆除を行った後に、市環境政策課までご連絡ください。
【連絡方法】
①市公式LINE
メニュー→環境・ごみ→セアカゴケグモ・ハイイロコケグモの通報 から
※市公式LINEについてはこちら
②電話・メール
下記のお問い合わせ先からご連絡ください。
【もし、かまれたら】
かまれた際の症状はさまざまです。
ほとんどの場合、咬まれた瞬間に針で刺されたような痛みを感じます。
重症化することは少ないですが、小さな子ども、お年寄り、アレルギー体質の方は、注意が必要です。
重症化した場合は、息苦しさ、汗が出る、吐き気、血圧が上がるなどの症状があります。
かまれた部分を水や石けんで洗い流し、氷で傷口を冷やして様子を見ながら病院へ行きましょう。
できればかんだクモを殺虫剤等で殺して、ビニール袋に入れて病院へ持って行ってください。
【関連資料・リンク先】
・環境省「セアカゴケグモ・ハイイロゴケグモにご注意ください!」(PDFファイル)
・福岡県「特定外来生物「セアカゴケグモ」に注意してください」(外部リンク)
写真提供:環境省
ツマアカスズメバチは2~3cmの大きさ(働きバチは2cmほど、女王バチは3cmほど)で、
以下の特徴があります。
・全体的に黒っぽい
・頭部も黒いが、口の周辺は黄色
・腹部の先端部がオレンジ色
・脚の先端部のみが黄色
生態について詳しくは国立環境研究所「特定外来生物解説」(ツマアカスズメバチ)(外部リンク)をご覧ください。
【似ているハチとの見分け方】
他種のスズメバチ(コガタスズメバチ) ツマアカスズメバチ
脚が全体に茶色や黒 脚の先だけが黄色
他種のスズメバチ ツマアカスズメバチ
頭全体が黄色い 頭部は黒く、口の周辺は黄色い
環境省「ツマアカスズメバチ防除計画」より
【ツマアカスズメバチの巣】
写真提供:環境省
女王バチは越冬後、3月下旬頃から単独で活動を始め、茂みの中や人工物の中など閉鎖的な環境で営巣を開始し、働きバチを産みます。その後、働きバチが増加してくると、徐々に巣を大きくしていき、夏頃から働きバチとともに樹木などの高い位置に移動し、さらに大きな巣をつくります。
巣は地上10m以上の高所に造られることが多く、一般に、在来種の巣と比べて形がいびつで、表面に凸凹が目立つという特徴があります。
【見つけたら】
ツマアカスズメバチを発見された場合は、可能な限り「静止画」または「動画」を撮影し、環境課または宗像・遠賀保健福祉環境事務所 地域環境課へ御連絡ください。
【連絡先】
宗像・遠賀保健福祉環境事務所
宗像市東郷1丁目2-1宗像総合庁舎内
電話:0940(36)2475 ファックス:0940(36)2592
メール:munakataonga-hhe-kankyo@pref.fukuoka.lg.jp
【関連資料・リンク先】
・福岡県「特定外来生物「ツマアカスズメバチ」に関するお知らせ」(外部リンク)
・環境省「見つけたらお知らせください ツマアカスズメバチ」(PDFファイル)
環境課 環境整備係
電話:092-942-1127
Eメール:kankyo@city.koga.fukuoka.jp